事業承継税制の要件

事業承継税制の要件は主に

  1. 先代経営者の要件
  2. 後継者の要件
  3. 会社の形態の要件
  4. 担保に関する要件

の4つがあります。

 

先代経営者の要件

先代経営者である贈与者は、主に次の3点を満たさなければなりません。

 

  1. 経営を引き継ごうとする会社の代表権を持っていた
  2. 贈与の直前のタイミングで、贈与者及び贈与者と特別の関係がある者で総議決権数の50%を超える議決権数を有し、かつ、贈与者及び贈与者と特別の関係がある者のうち跡継ぎ以外の者たちの中で最大の議決権数を有していた
  3. 贈与の時点で、会社の代表権を持っていない

「贈与者と特別の関係がある者」とは、先代経営者の親族や内縁の妻などのことです。

 

「議決権数」には、株主総会で議決権を行使できる事項の全部について制限のある株式の数などは含まれません。

 

後継者の要件

後継者である受贈者は、贈与の時点で、主に次の5点を満たさなければなりません。

 

1.会社の代表権を持っている

2.20歳以上である(令和4年4月1日以降は「18歳以上」 )

3.役員の就任から3年以上を経過している

4.後継者及び後継者と特別の関係がある者で総議決権数の50%を超える議決権数を有している状態になる

5.(特例措置の場合)後継者の議決権数が、次の(1)又は(2)に該当すること

(1) 後継者が1人の場合 後継者と特別の関係がある者(他の後継者を除きます。) の中で最大の議決権数を有している状態になる

(2) 後継者が2人又は3人の場合 総議決権数の10%以上を有し、かつ、 後継者と特別の関係がある者(他の後継者を除きます。)の中で最大の議決権数を有している状態になる

6.(一般措置の場合)後継者と特別の関係がある者の中で最大の議決権数を有するようになる

 

「役員」とは、会社法に規定する取締役、会計参与、監査役、業務執行社員のことです。

 

「議決権数」には、株主総会で議決権を行使できる事項の全部について制限のある株式の数などは含まれません。

 

同一の会社の非上場株式などについては、特例措置と一般措置のいずれかの適用となり ます。

 

会社の形態の要件

制度の適用を受ける会社は、主に次の4点を満たさなければなりません。

 

  1. 上場会社に該当しない
  2. 中小企業者に該当する
  3. 風俗営業会社に該当しない
  4. 資産管理会社に該当しない(一定のものを除く)

 

「中小企業者」とは、資本金又は従業員数が一定以下の会社のことで、円滑化法2条に定めがあります。

 

「風俗営業会社」とは、性風俗関連特殊営業に該当する事業を営む会社のことです。バーやパチンコ、ゲームセンターなどを営む会社は含まれません。

 

「資産管理会社」とは、有価証券や現金・預金など特定の資産の保有割合が総資産の総額の70%以上の会社(資産保有型会社)や、これらからの運用収入が総収入金額の75%以上の会社(資産運用型会社)のことです。

 

担保に関する要件

制度の適用を受けるためには、納税を一時的に待ってもうら贈与税の額及び利子税の額に見合った担保を、税務署に提供しなければなりません。

 

なお、担保として非上場株式などの全てを提供した場合には、納税を一時的に待ってもらう贈与税の額及び利子税の額に見合った担保が提供されたものと扱われます。

 

参考事業承継税制の適用取り消し時における利子税額計算方法