相続財産に収用対象の土地があったため、一部分割を行い早期売却した事例

基本情報
| 被相続人 | 父 |
| 相続人 | 母、娘(姉・妹) |
| 相続財産 | 数億円 |
相談時の状況は?
お父様は先祖伝来の不動産を複数所有されていました。そのうちの一つがお父様の相続発生と前後して収用の対象となり、行政との交渉の中で、早急に遺産分割を行い名義変更をする必要がありました。。
相続人様も、全ての遺産分割の協議がすぐにまとまるか、不安に思われていました。
相談への対応
まずは、収用の対象となった不動産のみ一部分割を行い、他の相続財産に先行して相続手続きを進めることをご提案させて頂きました。
以前は一部分割について定めた規定はありませんでしたが、2019年の民法改正により、遺産の一部分割が明文化されました。これにより、相続人全員の協議により争いのない財産から先行して分割することが可能となりました。
収用の対象地をどなたが相続するかについては、財産価値のあるものについては、将来的な二次相続を回避するため、お母様ではなく娘様が相続した方がよいと助言させて頂きました。
また、土地収用法やその他の法律で収用権が認められている公共事業のために土地建物を売った場合には、譲渡所得から最高 5,000万円までの特別控除を差し引く特例等が適用されますが、共有名義の場合は共有者ごとに適用されるため、娘様が姉妹で1/2ずつ相続することで、最高1億円までの特別控除が適用できる旨助言させて頂きました。
No.3552 収用等により土地建物を売ったときの特例
参考サイト(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3552.htm
対応による結果
収用等の場合の5,000万円の特別控除は、最初に買取り等の申出があった日から6か月を経過した日までに対象地を売っていることが要件となりますが、一部分割を行いスピーディーに相続手続きを進められたことにより、無事期限内に売却できました。
娘様の売却益に係る譲渡所得の申告についてもご依頼を頂き、特別控除を適用して譲渡所得に係る所得税を0にすることもできました。
節税額の詳細
当事務所にご依頼いただいたことで、相続人様の譲渡所得に係る所得税450万円の節税!
今回の対応のポイント
例えば、相続財産が多岐に渡る場合や、相続人が多数いる場合などに、全部の遺産について一度に分割しようとすると、協議が長期化することが予想されます。
そのため、話し合いがまとまりそうな一部の財産だけを先に分割したり、相続税の納付のために現金化しやすい遺産を必要なだけ先に分割したりすることで、段階的に協議を進めていくことができるということが、一部分割を行うメリットです。
弊所では提携の司法書士の先生との連携により、一部分割の遺産分割協議書の作成から相続手続きまでスピーディーに対応しております。
また、不動産の売却に係る譲渡所得については、今回のケース以外にも複数の特例があり、適用要件も様々です。不動産の売却に係る譲渡所得は一般的に所得金額が大きくなりますので、特例の適用如何によって納税額も大きく変わってきます。 不動産の売却で税金がいくらかかるか、節税方法はないかなど、お悩みの方は是非一度ご相談ください。
名古屋市中区 笘原拓人税理士事務所 相続税専門チーム


