余命数ヶ月の中、最速で公正証書遺言を作成して円満な相続をした事例
基本情報
被相続人 | 父(ご相談者様) |
相続人 | 母(配偶者)、子2名 |
相続財産 | 数億円 |
相談時の状況は?
余命数ヶ月の宣告を受けられたご相談者様は、ご自身の相続において、認知症を患っている奥様が亡くなった場合の次の相続を見越した上で、ご家族が困ることがないよう今できる対策を真剣にお考えでした。
相談への対応
緩和ケア施設にご入居が決まった時点でのご相談で、公正証書遺言をすぐにでも作成する必要がありました。
一般的には公証役場に赴いて遺言書を作成しますが、遺言者様の体調を第一に考え、公証人に出張を依頼し、入居されている緩和ケア施設にて作成していただきました。
内容については、奥様の今後の意思能力に懸念があったため、不動産その他の財産及び債務が子に相続されるようにすること、預金も子の納税資金を確保できるよう現役世代に配慮した分割割合を提案いたしました。
遺言書の原案は1週間ほどで形となりましたが、公証人との日程調整もあった中、ご相談から1ヶ月での公正証書遺言書の作成となりました。
対応による結果
ご相談者様は、弊所提案の遺言書にご納得下さり、完成まで速やかに事が運べたことに関して大変喜んでおられました。
遺言書の作成から1ヶ月を待たずしてご逝去されましたが、遺言書通り相続税申告をして、各相続人にとって円満かつスムーズな相続を実現することができました。
今回の対応のポイント
相続が生じた際の納税資金の負担を加味した、バランスのとれた公正証書遺言の作成をサポートできるのは、税理士だからこそできる業務かと思います。
賃貸収入がある不動産物件の相続によって、はじめて確定申告が必要となった相続人の方の青色申告承認申請手続きを行うなど、相続後のご相談にも対応が可能です。
今回は出張作成等の特殊な案件でしたが、公証役場と交渉しスピード対応を行ったことで、円滑な相続税申告につながった事例でした。
名古屋市中区 笘原拓人税理士事務所 相続税専門チーム