同居の二女が数年かけて父のお金を自分の口座に貯蓄していた事例

基本情報

 

被相続人
相続人 長女・二女
相続財産 数千万円

 

相談時の状況は?

被相続人であるお父様と同居していた二女様が、お父様の生活費の余りなどを数年間にわたり二女様名義の通帳に移し、数百万円ほどの貯金をしていました。
二女様としては「自分が管理して貯めたものだから、自分の財産だ」という認識をお持ちでしたが、申告にあたって「これは税務調査の対象になるのではないか」と不安になり、弊所へご相談にいらっしゃいました。

 

相談への対応

税務署は、相続税の申告において「名義は家族のものでも、実質的には亡くなった方の財産ではないか?」という点を厳格にチェックします。

 

● 税務署の調査能力

税務署は各金融機関に対し、被相続人だけでなく親族の口座についても照会をかける権限を持っています。

● チェックシートの存在

国税庁が公表するチェックシートにも、名義が異なる預貯金の確認項目が明確に設けられています。

● リスクの説明

もし意図的に隠したと判断されれば、本来の税金に加えて「重加算税」や「延滞税」などの重いペナルティが課されるリスクを丁寧にお伝えしました。

 

対応による結果

二女様は、ご自身の名義で貯めたお金も「お父様から引き継いだ遺産」として正直に申告することに同意されました。
結果として、長女様に対しても隠し事のない透明性の高い申告ができ、親族間のトラブルを防ぐことにも繋がりました。名義預金として計上したうえで、遺産分割協議によりその預金は二女様がそのまま相続する形をとることで、実質的な希望も叶えることができました。

 

今回の対応のポイント

今回のケースのように、相続人が通帳を作っている場合だけでなく、被相続人が内緒でお子様や お孫様名義の口座にお金を貯めているケースも非常に多く見られます。

 

税務署が「生前贈与」か「名義預金」なのかを判断する基準は主に以下の3点です。

● 管理の実態:通帳・印鑑・カードを誰が管理していたか?

● 資金の出どころ:そのお金はもともと誰のものか?

● 贈与の認識:名義人がその口座の存在を知り、贈与を受けることに合意していたか?

 

税務署は過去10年分までさかのぼって調査することが可能です。銀行に保存があればそれ以上のさかのぼりも可能です。
「名義預金かどうかわからない」という場合でも、ご安心ください。
弊所では、少なくとも過去5年分以上(ご不安な点があればそれ以上)の通帳を丁寧にお調べし、資金移動の変遷を紐解きます。無駄な加算税を払うリスクを回避し、安心できる申告をサポートいたします。

 

名古屋市中区 笘原拓人税理士事務所 相続税専門チーム

 

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