生前贈与加算とは?

1.生前贈与加算とは

 

生前贈与加算とは読んで字のごとく、「被相続人の生前3年以内に受けた贈与を加算します」ということです。

 

少し専門的に説明すると、被相続人からその相続開始前3年以内に贈与を受けた財産がある場合に、その被相続人の財産として計上して相続税の申告をするということです。

 

わかりやすいように具体例を見ましょう。夫と妻と長男の3人家族がいたとします。2021年4年1日に夫に相続が発生したとします。このケースでは、夫から妻と長男に2018年4月1日以降贈与があった場合にはその贈与がなかったものとされ、夫の財産に計上されるのです。

 

2.生前贈与加算の理由

 

それではなぜこのような法律があるのでしょうか?お客様で実際にあったケースですが、ある人が亡くなる数日前に「このままじゃ相続税がたくさんとられてしまう!」と考え、子供や孫にそれぞれ100万円ずつ、合計で500万円贈与しました。

 

これで相続財産を少しでも減らせたと一同ほっとしたそうです。


しかし、これは少し考えると不公平かもしれません。片や数日前に500万円を贈与した人は、その分相続税が安くなり、片や数日前に何もしなかった人はまるまる相続税が課せられる。たった少しの違いで税額に大きな差が出てします・・・不平等ですね。


そして、こういった行為は相続税の節税対策の側面が強く、贈与税が相続税の補完税である点からすると、そもそもの制度趣旨としても疑問が残ります。

 

そうである以上、国としてもお亡くなりになる3年前までの贈与はなかったことにすることで不公平を是正し、行き過ぎた節税策にストップをかけているのですね。

 

3.生前贈与加算の対象者

 

生前贈与加算の対象者は相続または遺贈により財産を取得した人です。ということは、法定相続人であっても財産を一切貰っていない相続人や、相続人でない孫は生前贈与加算の対象外です。


ですので、「贈与をして節税したい」という場合に、お孫さんといった法定相続人以外の人にも贈与を行うのは意味があります。なぜなら、法定相続人でないお孫さんは生前贈与加算の対象外になるからです。

 

少し応用的な話になりますが、しばしばお孫さんを生命保険の受取人にしている方や遺言書でお孫さんを財産の受取人にされている方がいます。⇒相続専門税理士による遺言書作成について

 

勘の良い方ですと、お気づきかと思いますがこの場合、お孫さんは遺贈によって財産を取得した受遺者(遺言で財産をもらった人)となり生前贈与加算の対象になるのです。

 

また、このようなケースもあります。法定相続人が配偶者と長男、二男だったとして、それぞれが被相続人より亡くなる数日前に100万円ずつ贈与を受けていたとします。遺産分割協議で二男は何も相続しない、と分割協議が成立した場合、二男が受け取った財産は加算対象外になります。


生前贈与加算ひとつ取っても色々な論点がありますね。ご関心がある方は税理士への相談をおすすめします。

 

4.生前贈与加算と相続時精算課税制度

 

生前贈与加算は暦年贈与が対象です。ですので、相続時精算課税制度を利用している場合には、そもそも生前贈与加算の対象外です。相続時精算課税制度についてはまた別の機会にご説明します。

 

⇒暦年贈与についてはこちら

相続税申告における未分割の取り扱い

1.未分割とは?

 

未分割とは、被相続人が所有していた財産について、相続人間で遺産分割協議が成立していない状態を意味します。

 

相続を経験された方はご存じかも知れませんが、被相続人の銀行口座を解約しようと相続人が銀行に出向いたとします。すると銀行員の方から「遺産分割協議書はありますか?」と言われます。この、遺産分割協議が成立していない状態を未分割と言います。

 

2.未分割のデメリット

 

被相続人の財産が未分割であることのデメリットは何でしょうか。
第一に被相続人の財産が相続人の共有状態となり、何もできない状態になる点です。
具体例を挙げると、被相続人名義の土地がある場合、その土地を売却することができない、といったことです。


相続税上もデメリットがあります。
その中でも影響が大きいのが、配偶者の税額軽減と小規模宅地等の課税価格の特例の適用ができない点です。
本来ならこれらの特例適用を受けることで相続税を大幅に少なくすることができるのですが、未分割の場合、これらの特例の適用が受けらず、多額の納税が必要となる可能性があります。

 

未分割でも相続税は申告期限に現金一括納付が原則です。
未分割であるということは被相続人の預金は拘束されたままで、相続人は自由に使えないということでもあります。
相続人の手持ちの預金で多額の相続税を納税しなければならないということはとても大変なことです。

 

3.実務上の取り扱い

 

相続税の申告期限は相続発生日から10か月以内と決まっています。10か月は意外とすぐに来てしまいます。未分割で相続税申告書を提出する場合は、法定相続分で相続した、と仮定して納税額を計算していき、法定相続分に応じた納税を行う必要があります。


もちろん、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の課税価格の特例は使えないので納税額は高くなる可能性がありますが、仕方ありません。


そして、最も重要なことは「申告期限後3年以内の分割見込書」を申告書と併せて提出することです。この分割見込書を提出することで申告期限後に分割協議が成立した場合、小規模宅地等の課税価格の特例や配偶者の税額軽減の適用ができることになります。忘れずに提出しましょう。

 

4.未分割で3年以上経過した場合の対応

 

未分割の状態で申告書を提出した場合には「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出することは確認しました。3年以内、とありますので、まずは3年以内に分割協議が成立するよう話し合いを進めることになります。なお、3年を超えた場合には、税務署に「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」を提出します。

 

5.あえて未分割を選択するケースもある

 

未分割の場合、相続人にとってはデメリットが多いです。相続が争族になってしまったら、相続人間で顔も会わせるのも苦痛でしょう。

 

しかし、未分割を選択することでメリットがある場合があります。それは相続人に未成年者がいるケースです。相続人に未成年者がいる場合、遺産分割協議には特別代理人を選定することが必要になります。そして、基本的に未成年者には法定相続分が確保されることになります。


例えば相続人が19歳であった場合、結果的に申告期限まで未分割の状況になってしまえば、当初の申告は未分割で申告することになりますが、1年後にその相続人が成人を迎えた場合は法定相続分を確保する必要も特別代理人を選定する必要もありません。(※令和4年4月より成人年齢が18歳に引き下げられます。)


ただし、あと少しで成人になるようなケースを除き、遺産分割をあえて先延ばしにすることは様々な問題を引き起こしますので、基本的には早期に分割ができるよう話し合いを進めましょう。

名義預金とは?問題点や時効、注意点など

1.名義預金とは

 

名義預金とは何でしょうか?まず、読み方は「めいぎよきん」と読みます。借名預金(しゃくめいよきん)とも言われることがあります。

 

名義預金とは「他人の名義を借りた自分の預金」のことです。例えば、子供が生まれたときに子供名義の銀行口座を作る親御さんは多いと思います。


つまり、銀行口座の名義人は「子供」です。ですが、当たり前のことですがその預金額は親御さんが出したものです。これが名義預金の典型例です。

 

2.名義預金の何が問題?

 

親が子供の将来を想って預金を積み立てる。このことの何が問題になるかといえば、道徳的には全く問題ありません。しかし、税務的には問題が生じます。

 

結論から申し上げると、名義預金は「親の財産」になるのです。つまり、親に相続が発生した場合、子供名義で積み立てた預金残高も親の相続財産として相続税申告が必要になるのです。

 

3.名義預金に時効はある?


贈与税には時効があり、最長7年です。しかし、名義預金には時効という概念がありません。それは前回述べた「贈与」が成立しておらず、時が経過しても名義預金はあなた自身の財産であることに変わりはないからです。つまり、何十年もかかって積み立てた名義預金もあなたの財産として相続税申告が必要となるのです。

 

4.名義預金とみなされないためには


それでは税務署から名義預金とみなされないためにどうすればよいのでしょうか?答えは贈与として必要な手続きを行うことです。前回、贈与については述べてきましたが、名義預金とは相手がその存在を知らないことが前提になっています。

 

つまり、双方間で「贈与する」という行為があれば、これは名義預金ではなく贈与として相手のものになるわけです。ここで注意点があります。贈与で相手に預金をあげた以上、その管理を自分で行うのではなく、相手が自由に使えることが必要です。

 

当たり前のようですが、贈与したにもかかわらずその預金通帳を贈与者が管理していると税務調査時に問題が生じる可能性があります。相手に贈与した以上、相手がどう使おうと自由にさせるべきです。>>相続税の税務調査についてはこちら

 

5.名義預金の解消法

 

現時点で名義預金がある場合の解消法ですが、答えはシンプルです。元の預金口座にそっくりそのまま一度戻すことです。或いは現時点での名義預金残高の存在を名義人に伝え、贈与として相手のものにすることも解消法です。もちろんこの場合は110万円以上の残高があると贈与税の申告が必要となります。

 

7.名義預金はバレる?

 

お客様より「名義預金がバレるのですか?」と質問されることがあります。

 

答えはイエスです。

 

税務署はお亡くなりになった人の預金口座だけでなく、配偶者や親族、場合によっては孫の預金口座残高を調査します。

 

この際に、不相当に多い預金残高がある場合、税務署は「名義預金ではないか?」と考えます。例えば、被相続人(お亡くなりになった人)の預金残高が1000万円で、結婚後、ずっと専業主婦である配偶者の預金残高が1億円であれば税務署は名義預金ではないかと思うわけです。

 

6.こぼれ話

 

ここからは少し雑談のような話になりますが、へそくりって誰のものか考えたことありますか?お客様のご相談に乗っていると、しばしばへそくりの話になります。

 

このへそくり、実は名義預金になる可能性があります。

 

夫から渡された生活費を妻がやりくりして、その中から余った分をコツコツ貯めた。すごく立派なことですが、あくまでもそのお金を稼いだのは夫である以上、税務上は夫の財産になるのです。なんて冷たいの!と言われそうですが・・・

 

暦年贈与〜対象となる財産、注意点などを解説〜

1.暦年贈与とは


暦年贈与とは何でしょうか?まず、読み方ですが「れきねんぞうよ」と読みます。


次に、暦年とは1/1~12/31を指します。贈与とはその名の通り、贈り、与えることです。


つまり、暦年贈与とは「1/1~12/31までの期間」に「他の個人からもらった財産」の金額に応じて贈与税を支払う、通常の贈与の方法ということです。後述する1年当たりの非課税枠を利用して計画的に贈与を行うことで、相続税の節税を行うことができます。


この暦年贈与に対し、相続時精算課税制度を使った贈与の方法もありますが、相続時精算課税制度については次回以降、紹介していきます。

 

民法第549条~
ここで、民法上の言葉を借りて贈与の定義を説明すると、「贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をする事によって、その効力を生ずる。」と第549条で定められています。ちょっと難しいですね。

 

2.暦年贈与の対象となる財産


贈与税について「現金以外は贈与税の対象にならないですよね?」という質問をたまに受けます。答えはNOです。ちょっと難しい言葉ですが、経済的利益を受けた場合に贈与税が発生します。


経済的利益とは現金はもちろんのこと、例えば車を誰かからもらったとか、株券ももらったとかも贈与税の対象となります。簡単に言ってしまえば、自分が他人からもらって得をしたものに贈与税がかかります。


もちろん土地も暦年贈与の対象となる財産です。極端な話ですがその土地の評価額が110万円以下であれば贈与税の申告は不要です。

 

3.暦年贈与の対象とならないもの


何でもかんでも贈与税がかかるのかというとそうではありません。例えば、親や兄弟、祖父母といった扶養義務者から生活費や教育費に充てるためもらったお金は贈与税の対象となりません。


子供の学費が何千万かかろうとも、親が子供の教育費を支払った場合は贈与税の課税対象外です。

 

子供が私立大学医学部に進学して、年間の学費500万円を学校に支払ってもそれは扶養義務として当然のことであり、通常必要と認められる教育費には贈与税を課さないということです。

 

ただ、これには注意点があります。贈与税の課税対象とならない生活費や教育費は、必要な都度直接贈与を受けた財産であり、数年間分の生活費や教育費を一括して贈与を受けた場合に、余りが預貯金となっている場合などは、その生活費や教育費に充てられなかった部分は、贈与税の課税対象となります。

 

そして、通常必要と認められる以上の生活費も残念ながら贈与税の対象となりますからご注意ください。


その他にも入学祝い金や結婚祝い金、出産祝い金といったものも社会通念上、一般的な範囲内であれば贈与税は課税されません。こういうと「入学祝い金っていくらぐらいなら大丈夫なの?」と聞かれそうですが、残念ながら明確な基準はないのです。あくまで社会通念上、一般的な範囲内であれば問題ないです。

 

 

4.暦年贈与は子供や孫以外にはできないのか


以前、「孫にもお金をあげたいんだけど、贈与できませんよね?」とお客様から聞かれたことがあります。よくよく聞いてみると、そのお客様は贈与できる対象者は自分の子供だけと思っていたようです。


もちろん答えは「贈与は誰にでもできる!」です。極端な話、お隣さんにでも、お孫さんにでも、兄弟にでも誰にでも贈与はできます。


なお、税務上は配偶者も赤の他人です。奥さんだからといって、自分名義の株券を奥さんの名義に変更すると贈与税がかかりますのでご注意ください。

 

5.贈与税は財産をいくらもらうと発生するの?


暦年贈与には非課税枠があります。よく110万円までは贈与税がかからないと聞きませんか?まさに、その110万円が答えです。110万円までは贈与税がかかりません。

 

もう少し具体的にいえば、1/1~12/31までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額として110万円が差し引かれるのです。ですので、結果的に110万円までの財産は贈与税がかかりません。


ちなみに、この基礎控除は2001年改正前までは60万円でした。ですので、お客様で贈与税は非課税枠が60万円だと思っている方にいまだにお会いすることがあります。

 

6.贈与に契約書は必要か


結論からいうと契約書は必要ありません。それは民法上の規定からもわかります。

 

「1.暦年贈与とは」で紹介した民法上の規定に契約書が必要とは書いてありませんね。


しかし、個人的には契約書はあるに越したことはありません。こういうと「先生、誰も夫婦間で契約書なんか作ってないって!」と言われますが、夫婦間といえども税務上は他人です。反対に夫婦間だからこそ、親子間だからこそ、契約書を作ってしっかりと「あげた、もらった」の意思確認を残すことが重要だと思います。

 

7. 暦年贈与の注意点


「1.暦年贈与とは」で紹介した民法の条文のとおり、贈与とはあげた側ともらった側の双方間の認識が成立要件です。つまり、認知症の人の場合、認知能力がないので贈与がそもそも成立しないのです。ですので、お客様から「いつ贈与を始めるのがいいか?」と聞かれたら私は「今日からです」と答えています。


また、貰う側が未成年である場合は親権者が同意していることが必要となります。


その他、相続発生前3年間は暦年贈与しても結果的にお亡くなりになった方の財産に戻される(つまり、暦年増与はなかったものとされる)生前贈与加算という制度がありますので暦年贈与は思い立ったが吉日です。

 

8.贈与する日は毎年ずらすべきか

 

お客様から多い質問に「贈与する日は毎年ずらさないといけないとネットで見たんですけど・・・」というものがあります。これは定期贈与と見なされないための予防策としてのテクニックだと思います。


定期贈与とは「本当は1000万円を息子に贈与したい。だけど、110万円を超えると贈与税がかかるから10年にわけて100万円ずつ贈与しよう。忘れないように毎年息子の誕生日に贈与しよう。」といったものです。

 

この場合、税務署は始めから1000万円贈与する予定だったとみなし、贈与税を課税することが考えられます。

 

ここで大事なことは、贈与する日をずらすことではなく、本当はまとまったお金を渡したいけど贈与税逃れのために分割で贈与したことが問題である点です。

 

ですので、贈与する日はずらした方がいいというよりも、与える側と貰う側が毎年毎年、合意するということが大事です。

 

ただ、あくまで私見ですが贈与契約書まで作成するとなると、毎年全く同じ日に贈与を行うというのはなかなか難しいと思います。


それに李下に冠を正さずではないですが、税務職員に毎年同じ日に贈与があった場合、疑う人がいないとも言い切れませんので、あまり疑われる行為はやめた方がいいでしょう。

 

9.名義預金に注意


ここまで贈与について色々と書いてきました。繰り返しになりますが、贈与は双方間の意思が成立要件です。

 

つまり、片方がその存在を知らない場合は贈与が成立しません。よくあるケースは、おじいちゃんが孫のために内緒で孫名義の預金口座を作って、そこにお金を振り込んでいたというケースです。このケースは、名義預金についての回で後日紹介します。

 

10.暦年贈与にメス


 

ある日、業界紙を読んでいるとびっくりするニュースが飛び込んできました。それは暦年贈与が廃止されるという記事でした。この点については現在財務省が検討を進めるという段階ですが、もしかすると将来、暦年贈与がなくなるかもしれません。

 

この背景には生前贈与を利用した人としなかった人で相続税額に差がでるのはおかしいということがあるのではないでしょうか。


現在は相続税対策として暦年贈与をされる方が多いですが、贈与の本来的な趣旨は相続税の補完税の役割であるとされており、そういった意味で暦年課税が相続税対策となりすぎている現状に国がストップをかける可能性はあります。

相続税専門の税理士に遺言書作成を依頼するべき理由とは?

当事務所の遺言書作成のページをご覧いただきありがとうございます。私たちは、名古屋で随一の相続税対策専門チームを持つ金山駅すぐそばにオフィスを構える笘原拓人税理士事務所です。

 

こちらのページでは、当事務所の遺言書作成に関する考え方、大事にしていること、押さえておかなければならない重要なポイント、料金や相談事例、よくある質問などをご説明しています。ぜひ最後までご覧いただけると幸いです。

代表税理士・行政書士 笘原拓人

 

相続専門の税理士が遺言書作成をするメリットとは

 

一般的に遺言の内容確認をする職業というと、司法書士や弁護士を思い浮かべるかもしれません。

 

確かにそのような方々に相談しながら作成しても、法的に問題ない遺言書を作ることはできます。

 

しかし、相続の生前対策で司法書士・弁護士がカバーできることは実際には「遺言書を作成すること」だけなのです。

 

では、なぜ弊社のような相続税専門の税理士に依頼するべきかというと、私たちの仕事は、遺言書を法的に問題がない内容にするだけではないからです

 

相続専門の税理士が遺言書を作成する具体的なメリットとしては、以下の3点を総合的に踏まえて、相続人全員が納得できるポイントを探り、落とし込んでいけるという点が挙げられます

 

1.相続税額の削減

相続で発生する税金の額を安くすることです。当然ながら、納税額は抑えられるものなら抑えたいという方が大半かと思います。

 

しかし、実際にはどう節税するのでしょうか。相続税の申告を普段から業務としておこなっている相続専門の税理士にはそのノウハウがあります。そのため、遺言書の作成時点から節税を見据えることが可能となります。

 

ただ法的に効果があるだけでなく、節税も考えて遺言書を作成するのであれば、やはり私たちのような相続専門の税理士の出番になるのではないかと思います。

 

2.納税資金の確保

相続税の納付のためのキャッシュ(現金)を確保することです。なぜキャッシュが必要かといいますと、相続税は現金で一括納付というのが原則となるからです。

 

そのため、例えば土地や建物など換金しにくい財産ばかりを相続した場合、いざ納税となったときにキャッシュが足りない、ということが起こりえます。

 

司法書士・弁護士の作成する遺言書では、この観点が欠けていることが大いにありえますので、こうしたトラブルを避けるためにも、税金に精通する相続専門の税理士が遺言書を作成することが好ましいと言えます。

 

3.争いの回避

ほかの相続人と揉めないようにすることです。「争続」と言われることもあるように相続には揉め事がつきものですが、争いを回避するために遺言書の内容はきわめて重要です。

 

当然、司法書士・弁護士もこの点は考慮して遺言書を作成するかと思いますが、相続専門の税理士であれば、税金の観点からも争いを回避できるように遺言書を作成することができます。

 

 

相続税額の削減・納税資金の確保

司法書士・弁護士の仕事は、法的に効果を発揮できる遺言書を作成することがメインです。

 

したがって、節税対策や納税資金の確保も考えていない先生が大半です。

税法の専門家ではありませんし、相続税や贈与税の申告書も作成したことがありませんので、それは当然ともいえます。

 

しかし、私たち相続税専門の税理士の仕事は、「相続税の申告」までです。「遺言書の作成」とは、依頼者に対する仕事のゴールではなく、税理士にとってはスタートになります。まだ、関与、ご支援が続くということです。ここが大きな違いになります。

 

遺言を作成するということは、まだ相続は開始していませんので、私たちのような相続税専門の税理士であれば生前に対策実行できる相続税の節税策をご提案することができます。

 

相続税のために必要な納税資金も具体的な数字でシミュレーションいたしますし、もし納税資金が足りないという場合でも、ご相談に応じて資金調達の対策を検討することができます。

 

相続税には税額を軽減できる特例がいくつもあります。

そして、相続税は遺産分割の内容を少し変えただけで、その税額が大きく変わってくる場合もあります。誰が何を相続するかは相続税の節税においてはとても重要です。

同じ相続人という立場は同じでも、相続人Aはある財産を相続した場合には相続税法や租税特別措置法の特例を利用できる、逆に相続人Bがある財産を相続した場合には、特例は利用できない。など。

 

■小規模宅地等の特例

被相続人の住居があった土地などに関する減税です。

 

相続税を納めるために土地を売却して、生活基盤がなくなってしまうことを防ぐために、一定の限度面積まで土地の評価を減額し、節税します。

 

小規模宅地の特例には、居住用の宅地だけではなく、事業用の宅地、特定同族会社が利用している宅地、賃貸している宅地などがあります。

 

■配偶者税額軽減

配偶者は、法定相続分の1/2、または1億6千万円までの、いずれか少ない金額までは、相続税の負担がなく、財産を相続できる制度です。もちろん、二次相続(最初の相続で残された配偶者が亡くなったときに起こる二回目の相続のこと)も考慮してご提案いたします。

 

他にも様々な特例があり、それらを組み合わせることによって税を軽くすることができます。

 

つまり、お金を多く手元に残せることに加え、申告までの手厚いフォローをさせて頂くのが税理士なのです。

 

インターネットで検索すると、税理士も司法書士も弁護士も、おそらく大きな値段の違いなく遺言作成のご相談を承っていると思います。

 

しかし、仕事の内容は全く別物とお考え下さい。

>>相続の生前対策についてはこちらで詳しくご紹介しています。

 

 

 

遺言書作成の料金

公正証書遺言作成支援

15万円(税抜)

 

別途、公証人への報酬が必要です。一般的なご家庭の公証人報酬は約5万円です。

必ず事前に公証人からお見積書を入手いたしますのでご安心ください。

 

合計で20万円強のご予算になるのが一般的です。

 

遺言書作成の業務内容

1.簡易な財産評価(財産が多い場合は別途報酬をいただくケースがあります。)

 

2.遺留分や相続税の節税を踏まえた、遺言者との公正証書遺言(案)のコンサルティング。

税理士が関与しますので、相続税の特例や相続時の登記のための登録免許税などの節税も意識した公正証書遺言のコンサルティングを行います。

 

3.遺言者との公正証書遺言(案)が完了しましたら、弊社が公証人と公正証書遺言(案)の民法上のチェックを相互にやりとりします。

 

4.公証人との民法上のチェックが完了した、公正証書遺言(案)を遺言者にご報告をします。ご承認いただければ、その旨を公証人へ連絡します。

 

5.弊社が遺言者と公証人の公正証書遺言の口述の日程を調整します。

 

6.公正証書遺言の口述の当日は証人として同席します。

弊社の2人のコンサルタントが同席します。利害関係のない証人2人の同席は法律上の要件です。

なお、事前に公証人とのやり取りは完了していますので、公正証書遺言自体は公証人が既に作成していただいています。遺言者は公証人が読み上げる公正証書遺言を聞いていただき、問題ありません。旨のお話をして頂き、公正証書遺言に署名捺印をして頂ければ完了です。証人2人も署名捺印をいたします。

 

相談事例

当事務所に相談に来られる方の実際の相談事例は以下の通りです。代表的なものをご紹介させていただきます。

 

1.自宅を確実に長男に相続させたい。遺言がないと相続人がもめそうで不安である。

 

2.各相続人の遺留分をケアした遺言書を完成させたいが遺留分がよく分からない。

 

3.相続税を節税したいので遺言で分け方を、小規模宅地の特例などの相続税法の特例に合わせて相続させたい。併せて、相続税の節税のための生前の贈与も組み合わせたい。

 

4.財産を集中させたい長女以外の遺留分を少なくしたいので、生前の対策があれば教えて欲しい。

 

5.とにかく遺言を作成して、自分が経験した争族を子供には体験させたくないので、至急作成して欲しい。

 

6.万が一遺言者より先に長男が亡くなった時は、長男が相続すべき相続財産を代襲相続人である孫に確実に財産を相続させたい。専門的には予備的遺言といいます。

 

7.会社の後継者に非上場株式を確実に相続させたい。非上場株式の納税猶予の相続税法の特例や民法特例を合わせて活用したい。

 

8.子がいない夫婦のため、夫婦が共同で築き上げた財産を兄弟ではなく、配偶者に確実に全て相続させる旨の遺言を作成したい。

 

 

よくある質問

Q1.「自宅などで保管する自筆証書遺言」や「自筆証書遺言の法務局保管制度」もサポートしていただけますか。

 

A1.公正証書遺言以外の遺言サポートはお引き受けしていません。

 

理由は次の通りです。

 

(1)「自宅などで保管する自筆証書遺言」は遺言者がお亡くなりになられた後に、家庭裁判所にて自筆証書遺言の検認が必要になります。これが遺族には大変な金銭及び労力のコストを負担させることになります。また、自筆証書遺言の検認のスケジュールは家庭裁判所に合わせなくてはいけないので、実際の財産の相続に時間がかかります。しかも、家庭裁判所の検認は平日に行いますので立ち会う場合はお仕事をお休みする必要があります。

また、自筆証書遺言は紛失のリスク、遺言者の意思能力の疑い、自筆の真偽、公証人が民法上のリーガルチェックをしていないため法的効力がない可能性がある、などのリスクがあります。

 

(2)「自筆証書遺言の法務局保管制度」こちらも公証人が遺言の内容の民法上のリーガルチェックをしていない点が問題です。

 

(3)「公正証書遺言」は公証人が民法上のリーガルチェックをしている上に、公証人が遺言者の意思能力を本人との面談で確認しているので、遺言者の意思能力に疑義が生まれません。また、公証人が作成しているため自筆の真偽を疑われない点、他の遺言書では疑義になる点が公正証書遺言には全くありません。

 

「公正証書遺言」が遺言の王様であり、公正証書遺言以外はせっかく遺言を作成する意味が半減する。というのが私たちの考え方です。

 

 

Q2.遺言者が高齢なためコンサルティングの相談などは、遺言者の長男、長女などの相続人代表になる予定者も同席したいです。

 

A2.同席していただいて全く問題ありません。

 

Q3.税理士が公正証書遺言をサポートしても士業の資格の問題はありませんか。

 

A3.代表の笘原拓人は行政書士の資格も有しています。笘原拓人行政書士事務所も運営していますので、ご心配はありません。

 

Q4.万が一遺言者より先に、相続人である長男が亡くなった場合はどうなりますか。

 

A4.長男が亡くなった場合は、その相続分は誰が相続するかを決めておいた方が後々の紛争にならない、もめない遺言となります。予備的遺言といいます。原則として、弊社は公正証書遺言に予備的遺言も記載することをお勧めしています。

 

Q5.遺言執行者は専門家を記載しなくてはいけませんか。

 

A5.原則として、弊社は公正証書遺言に遺言執行者を指定することをお勧めしています。遺言執行者は相続人の長男や長女などの相続人の方で大丈夫です。専門家である必要はありません。

理由は信託銀行や専門家に遺言執行者を指定しますと、遺言執行業務(被相続人の預貯金の解約や貸金庫の開閉、司法書士への相続登記の依頼など)に対して高額の報酬が必要になるためです。

 

また、実際に相続が発生した場合において、やはり相続人ではお忙しくてその遺言執行業務をできない、という場合には、その時に相続人の遺言執行者が復代理人として専門家に依頼することも可能です。

 

Q6.認知症が不安なので家族信託の相談もできますか。

 

A6.弊社の提携司法書士と連携する形でご相談にのることは可能です。

 

争いを回避し、全員の安心を考えませんか?

数年後、数十年後でも相続の際に誰かが蒸し返して揉めてしまっては、家族の絆も何もあったものではありません。

 

争いの回避や相続人全員の今後の生活のためのアドバイスをすることができるのも、相続税の申告手続きまでを視野に入れる、相続税専門の税理士ならではです。

 

遺言書作成も相続税対策専門チームがある名古屋の笘原拓人税理士事務所にご相談ください。

こちらの無料相談フォームより無料相談を承っております。

合わせてこちらもご覧ください

 

>>相続対策専門チームの紹介はこちら

 

>>これまでご依頼いただいたお客様の声はこちら

 

>>代表笘原拓人の挨拶・紹介はこちら

相続税申告手続きを他事務所に外注する税理士がいることをご存知ですか?

相続税申告の手続きの対応を行なっております!と謳っていても、実態としては相続案件だけは作業が複雑なため、他の税理士事務所に外注するという税理士業界の実態があります。

 

これはインターネットを探しても、おそらく見つからない情報だと思います。

 

あなたがどこかの税理士事務所へ仮に相続案件の相談や依頼をしたとしても、その税理士事務所が下請けの税理士事務所へ発注している可能性があるということです。

 

もちろん、依頼者には正直にそんなことを言えるはずもありませんので、表向きは全て元請である、あなたが実際に相談している税理士が対応しています。

 

こういった場合、あなたにとって良いことは1つもありません。

 

なぜなら、中間マージンも含まれた依頼料・報酬になっていますので、本来払う必要のない費用まで請求されることになります。

 

そして、あなたが面談している税理士は、相続税のことを正しく理解しておらず、しかも経験も少ないため、曖昧にしか答えられないことも多々あることでしょう。

 

さらに下請けの税理士からすれば、自分たちで受けている案件ではないですし、依頼者とも直接お会いするわけでもありません。そのため、取り組む際のモチベーションも当然ながら上がりません。要は、案件に対する本気度が低くなってしまいがちで、親身に依頼者の立場にたち対応することができず、事務的な対応になりがちです。

 

本気度が低ければ、本来は節税できたかもしれない相続の対策が抜け落ちたり、提案すべきことを提案していないなどといった懸念もあります。

 

法的に問題ない最低限の書類作成さえすれば、下請け業者である税理士にはしっかりとマージンが入ってくるのですから。

 

笘原拓人税理士事務所は当然のことながら、事務所に相続税の専門チームがありますので、下請け業者の税理士に外注することはまずありませんので、私たち自身が責任を持って対応致しますのでご安心ください。

 

親身になって最適な方法をアドバイスさせていただきます。

 

 

【相続を争族にさせないために】

こんにちは、笘原拓人税理士事務所です。
いよいよ平成も終わり、令和という新たな時代を迎えます。
これから先、日本がどのように変化していくのか、不安でもあり、楽しみでもあります。

さて、今回のテーマは「相続」です。


大切な人が亡くなった瞬間は悲しいものです。ですが、そのあとにやることが沢山待ち受けています。


まず、葬儀と各種の届出です。これは、雑誌やネットの記事で紹介されることもあるので想像がつくと思います。

 

そしてもう一つが相続税の申告です。平成27年の税制改正により、「うちは財産が少ないから関係ないと思う」と考えている方も、相続税を支払う人が増えてきました。


増えたといっても、相続税を支払う割合は10人に1人程度です。しかし、必ず皆さんに関係があるのが遺産の分割です。


もう一度繰り返します。

 

 

「うちは財産が少ないから関係ないと思う」

 

 

いいえ、少ないからこそ関係があるのです。

 

多くの遺産相続トラブルは、そのほとんどが一般家庭でおこっています。具体的な数値としては、争いの約7割が遺産総額5000万円以下だそうです。逆に言えば、資産が多ければ多いほど争いは起きにくくなる傾向があるのです。


これには理由があります。まず、5,000万円と聞くとかなり大きな額を想像しますが、実際には自宅、その下の土地が大きな額となるので、現金などで調整することが難しいという事情があるからです。

その結果、仲が良かった兄弟も、相続を境に争族となり、険悪になってしまうのかもしれません。

他にも、様々な要因が絡み合うことでトラブルとなってしまうのですが、やはり、所有している不動産が「自宅とその土地しかない」事が最も大きな原因であると思います。

 

では、そんな争族を回避して円満な相続にするためにはどうすればいいのでしょうか。

 

① 遺言書を残すこと

最も基本的でありながら、一番大切なことです。遺言書には、誰に、何を、どのように財産を分けるのかをあらかじめ自分の意思を残しておけば、トラブルになる確率がグッと下がります。

それ以外にも、「生前の自分の気持ちはこうだった」、「残った家族にはこうであってほしい」など、気持ちを込めて遺言状を作成するのも有効な手段です。
いずれにしても自分の考えをはっきりさせることが重要です。

 

② 分からないことは専門家に聞く

相続というのは、一生の間に1度か2度くらいしかありません。不安に思ってしまうことは当然です。

そういう時こそ、税理士などの専門家に相談するのも手段の一つです。少しでも疑問があるようでしたら、気軽に、早めに相談することをおすすめします。

 

いかがでしょうか?税理士に何をするべきかを聞くのは相続の最短ルートなのです。
なにか一つでも疑問があれば、笘原拓人税理士事務所を宜しくお願い致します。

 

名古屋市中区 笘原拓人税理士事務所  執筆者 近藤 怜

 

⇒相続税の申告料金についてはこちら

⇒相続税対策専門チームとは?

⇒相続の生前対策って何をすれば?

 

相続税対策が丸わかり!無料小冊子をプレゼントしています。⇒相続税対策の無料小冊子はこちら

改正民法 配偶者居住権の保護 その1

こんにちは。

名古屋市中区の笘原拓人税理士事務所です。

 

相続法の改正の中から、まずは配偶者居住権の保護について、今回から数回にわたって書かせていただきます。

 

 

配偶者居住権とはどういった権利のことを指すのでしょうか?

 

民法を見ると、

 

第1028条 被相続人の配偶者(以下この章において単に「配偶者」という。)は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、その居住していた建物(以下この節において「居住建物」という。)の全部について無償で使用及び収益をする権利(以下この章において「配偶者居住権」という。)を取得する。ただし、被相続人が相続開始の時に居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合にあっては、この限りではない。

一 遺産の分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき。

二 配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき。

2 居住建物が配偶者の財産に属することとなった場合であっても、他の者がその共有持ち分を有するときは、配偶者居住権は、消滅しない。

3 第903条第4項の規定は、配偶者居住権の遺贈について準用する。

 

と書いてあります。

 

 

長い文章なので分かりづらいですが、簡単に言うと、配偶者居住権とは

「配偶者がその居住していた建物(居住建物)の全部について無償で使用及び収益をする権利」

のことを言います。

 

 

では、なぜ配偶者居住権の制度が創設されたのでしょうか?

ご主人が亡くなったあと、2人で住んでいた家屋に奥様が住み続けるのは当然ではないのでしょうか?

そんな疑問を解決するため、次回は配偶者居住権が創設された趣旨について書いていこうと思います。

 

改正民法についてお知りになりたいことがあるかたは、ぜひ笘原拓人税理士事務所までご相談ください。

 

 

初回相談は無料です。

出張相談も可能です。

お気軽にお問い合わせください。

 

名古屋市中区の笘原拓人税理士事務所 税理士 河合友佳

改正民法 約40年ぶりに変わる相続法

こんにちは。

名古屋市中区の笘原拓人税理士事務所です。

 

相続に関するトラブルを防ぐため、民法には、

誰が相続人なのか、何が遺産にあたるのか、

被相続人の権利義務がどのように受け継がれるかなど、

相続の基本的なルールが定められています。

 

この民法の相続について規定した部分を「相続法」と言いますが、

その相続法が平成30年7月6日に大きく改正されました。

 

相続法は、昭和55年(1980年)に改正されて以降、大きな改正は行われていませんでしたが、

高齢化の進展など社会環境の変化に対応するため、約40年ぶりに大きな見直しが行われました。

 

 

今回の相続法の改正の主な内容は次のとおりです。

 

・配偶者居住権の保護

・遺産分割に関する見直し

・遺言制度に関する見直し

・遺留分制度に関する見直し

・相続の効力に関する見直し

・相続人以外の者の貢献に関する見直し

 

詳しくは、次回以降で書かせていただきます。

 

 

改正民法についてお知りになりたいことがあるかたは、ぜひ笘原拓人税理士事務所までご相談ください。

 

 

初回相談は無料です。

出張相談も可能です。

お気軽にお問い合わせください。

 

名古屋市中区の笘原拓人税理士事務所 税理士 河合友佳

法定相続人の範囲

こんにちは。

名古屋市中区の笘原拓人税理士事務所です。

 

今回は、法定相続人の範囲についてです。

 

 

相続人の範囲は、民法で次のとおり定められています。

 

死亡した人の配偶者は常に相続人となり、

配偶者以外の人は、次の順序で配偶者と一緒に相続人になります。

 

第1順位

 死亡した人の子供

 その子供が既に死亡しているときは、その子供の直系卑属(子供や孫など)が相続人となります。

   子供も孫もいるときは、死亡した人により近い世代である子供の方を優先します。

 

第2順位

 死亡した人の直系尊属(父母や祖父母など)

 父母も祖父母もいるときは、死亡した人により近い世代である父母の方を優先します。

 第2順位の人は、第1順位の人がいないとき相続人になります。

 

第3順位

 死亡した人の兄弟姉妹

 その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子供が相続人となります。

 第3順位の人は、第1順位の人も第2順位の人もいないとき相続人になります。

 

なお、相続を放棄した人は初めから相続人でなかったものとされます。

また、内縁関係の人は、相続人に含まれません。

 

 

 

相続税の申告で、

基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)

を計算するに際に「法定相続人の数」が重要になってきます。

 

 

相続人のみなさんが近隣にお住まいだったり、遠方であっても兄弟仲良くされていれば問題ないのですが、

親が亡くなって相続の手続きをしたいが、兄弟が今どこに住んでいるか分からない、

兄弟はすでに亡くなっているが、子どもが何人いるか分からない、

という状況ですと、法定相続人の数を特定するところからスタートしなければなりません。

 

 

どうやって調べていくかといいますと、亡くなったかたの戸籍を見て、

お子さんが何人いらっしゃるかを調べてお子さんの戸籍を取る、

お子さんが亡くなっている場合は、お孫さんが何人いらっしゃるか調べてお孫さんの戸籍を取る、

お子さんがいらっしゃらない場合は、ご兄弟が何人いらっしゃるか調べてご兄弟の戸籍を取る、

・・・など、とにかく地道に戸籍をたどっていきます。

 

この作業をご自身でしようと思うと、なかなか大変だと思います。

 

 

法定相続人の数は、相続税がかかるか、かからないかを判断する際に大変重要になってきます。

法定相続人を特定するための戸籍の収集は、当事務所でお手伝い可能ですので、ぜひ笘原拓人税理士事務所までご相談ください。⇒相続税申告の料金はこちら

 

 

初回相談は無料です。⇒相続の無料相談はこちら

出張相談も可能です。

お気軽にお問い合わせください。

 

名古屋市中区の笘原拓人税理士事務所 税理士 河合友佳

1 / 212
相続税対策のことがよく分かる相続税対策マニュアル小冊子を無料でプレゼントしています!お申し込みはこちらからどうぞ 相続税対策のことがよく分かる相続税対策マニュアル小冊子を無料でプレゼントしています!お申し込みはこちらからどうぞ

無料相談・診断OK!
どんどん他所と比較をしてください。
売り込みはいたしません!

出張相談可能[予約制]

平日時間外・祝日対応
通常受付時間9:00-20:00

金 山 駅
徒歩1分

名古屋市中区正木4丁目8番7号
れんが橋ビル7F

初回相談・着手金無 料

このサイトを広める